2016年9月9日金曜日

健軍情報88-見えること見えないこと

今週は、台風10号の到来からスタートした、
あわただしい1週間だった。
「震災後」であることを忘れるな、と云わんばかりに、
いつになく大きめの余震も多かった。
 
月曜日の朝の飛行機で、東京に仕事に出る予定だったが、
台風の動きが微妙だったため、
飛行機を振り替えてもらって、
日曜の夜から上京する羽目になってしまった。
夜のフライトだったため、カメラを機内に持ち込んで、
熊本の夜景を狙ってみた。
熊本の方にしかわからないかもしれないが、矢印が熊本城。
城下に上通り・下通の繁華街が確認できるし、
白川にかかる大甲橋から左の方に、
電車通りが伸びていくのがわかる。
鳥の目になって見れば、震災後といえども変化は伺えない。
とはいえ鳥は夜景は苦手でしょうけれど・・・。
 
帰りは火曜日の午後。
機窓から健軍教会を視認することはできないのだが、
下江津湖の位置を手がかりに、
大まかな狙いをつけて、シャッターを切った。
矢印の先が、あとで位置を確認したところの健軍ルーテル教会。
 
益城と違って、市内では屋根のブルーシートも減ってきた、
と感じていたが、こうして上空から見下ろすと、
まだまだ青い屋根がたくさんある。
この写真で見るところ、数が多いのは
健軍本町や尾ノ上あたりだろうか。
確かに、教会員さんの住んでおられる健軍本町あたりは、
地上をあるいていても、被害の大きさがよくわかる。
 
飛行機は、熊本空港への着陸間際に、
広安愛児園・こどもL.E.C.センターの上空を通過する。
いまは、すでに撤去され、
芝生の色の違いに、その足跡を残すのみだが、
矢印の先が、「できたしこ」のプレハブが設置してあった場所だ。
矢印の左側が広安愛児園。益城町唯一の児童養護施設。
そして右側が情緒障がい児短期治療施設 こどもL.E.C.センター。
こちらは、県下唯一だ。
 
愛児園の北側(写真では下側)は、益城町古閑という地域だが、
この地域もブルーシートが多い。
住むことを放棄されてしまった家屋には、シートが張られていないので
被害を受けている家屋かどうかは、上空からはわからない。
地域を歩いてみれば、解体を待つばかりの家屋も多いので、
すでに仮設住宅にで生活しておられる方も多いのだろう。
ちなみに、こどもL.E.C.センターの右側に広がる
ほとんどブルーシートが見られない住宅地のワンブロックは、
右端に見える道路までのすべてが愛児園の敷地だった。
モード・パウラス宣教師が、
陸軍演習場だった広大な土地の払い下げを受けて、
荒野を開拓し、広安愛児園を開園したのだ。
 
そして50年の後、その土地の半分を売却して、
そのお金でこどもL.E.C.センターが設立された。
土地を購入した業者によって、
今から20近く前に宅地開発されたので、
新しい耐震基準で建築されている家屋群。
それで、ブルーシートがほとんど見られないのだろう。
 
それから、最初の写真は、あんまり関係ないのだけれど、
東京上空から撮影した同じ日の写真。
矢印の先は、20年ほど前、NCCで働いていた頃に住んでいた
京急六郷土手の小さなマンション。
 
・・・そんな頃もありました。
 
 



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