2016年8月3日水曜日

健軍情報82-日常を生きる

ひび割れた道 益城
  よく買い物に出かけた近くのスーパー向かいのマンション。
ようやく本格的な解体工事が進みはじめた。
写真を見ると5階建てに見えるが、
左端の部屋の列をよく見ると判るように
もともとは6階建てであって、2階部分が完全に潰れてしまっている。
このマンションは地震前から取り壊しが決まっていて
入居者が出られた後での震災だったと聞いたが、
もし入居しておられるタイミングで地震だったら、と思うと
言葉もない。
 
一方、うちから2ブロック先のこの小さなビル。
こちらも入居しておられる方はいなかったと思うが、
3階のひさし部分の大きなタイルの塊が、
ブラブラとぶら下がっていて、
いつ落っこちてくるのかわかったものではない。
人通りの多い幹線道路だけに、日々危険を感じている。
 
教会の隣の焼き鳥雀暮林はすっかり解体され、
健軍クリニックの駐車場に姿を変えようとしている。
このお店は、うちの教会の定期音楽会発足の
相談場所だったお店なのだから
跡地には本来「けんぐん水よう音楽会発足の地」、
との記念碑が必要なはず。
ちなみに音楽会は、先月で第40回を無事終了し、
秋から5年目を迎えることになる。
新たな1年間は、「復興チャリティー音楽会」
として開催されることになるだろう。
雀暮林の大将は、益城の復興市場屋台村で一部営業をはじめつつ
健軍の別の場所でのお店の再興を計画中。
再出発が待たれている。
 
さらに、うちの近隣に眼を向ければ、
いんでレディースクリニック、片岡整形、肥後銀行と、
いずれもシートがかけられて、
それぞれ補修や解体などの工事にかかっている。
 
こうして市内は、ようやく東区あたりでも、
一部に危険建物も残りつつも、
補修工事がすすめられ、
更地になった空き地も増えてきた。
 
ではおとなりの益城はどうかといえば、
公費解体がはじまったとはいえ、まだご覧のありさま。

 
ひび割れた道、危険家屋の脇をすり抜けるようにして、
こどもたちは学校に通っていく。
もはやこれが日常の風景と化しているのだ。
 
別に何かが云いたい、というわけではない。
町役場に文句があるわけでも、
この様子が報道されないことに憤りがあるわけでもない。
それでも、熊本の人も、益城の人も、
それぞれに日常と化したこの現実を生きている。
前向きな人もいれば、力を失っている人もいる。
それもまた、日常的なことだ。
「こんな時こそ」、であってもなくても、
わたしたちは、日々の生活の中で、
助けあったり、支えあったりして、
地域や社会をつくりだしていく、ということなのだ。
 
教会も、わたしも、その日常に日々しっかりと
コミットしていくものでありたい。

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