2016年5月18日水曜日

健軍情報59-申し訳ない気分

この日は、神戸国際支縁機構のおふたりが、
カンパと子どもたちへのお菓子を抱えて来訪。感謝。
これから熊本に住んで、生活者として支援する道を
模索していくのだという。なかなか大変そうな話ですが、
東北でも、そのような方法で支援を続けて来たのだそう。

午後、避難者さんの福祉的対応のため、
ケアマネさんと連絡を取り、不動産屋に行き、
区役所にも話をしにいって、
ようやく来週の高齢者住宅への入居が確定した。
ケアマネさんもご本人に話をしに来て下さって、避難者さんもひと安心。
「ひさしぶりに、夕べはゆっくりと寝ることが出来ました」、
とは今朝の弁だが、
やっぱりたくさんの不安を抱えておられたのですね。

夕方から、ルーテル教会の熊本地区牧師会。
被害状況や取り組みの現状についてのわかちあい。
関係学校の被害は億単位ですので、
これはもう、教会の対応できる範囲を超えている。
教会でも数千万単位の被害もあり、
また、最初は大丈夫と思われていた建物でも、
調べてみたら数百万単位での補修の必要が明らかになったりしているので、
全体教会の方針とすりあわせながら、
九州教区としてどうしていくか、
という方針も立てていかねばなりません。
改めて被害状況の正確な把握が必要なことがわかりました。

夜、熊本地区の牧師たちと一席。
震災後、はじめて熊本の街で呑む。
店の中も閑散として、広い店内にお客は3組のみ。
酒席の話題は、「罪悪感」。
罪悪感とまではいかなくても、
また、はっきり口にはださなくても、
なんだか「申し訳ない気分」が蔓延している。

それで、
街でお酒を飲んでいても、申し訳ない、
頑張っている人の話を聞いても、申し訳ない、
避難所の方々の生活を考えると、申し訳ない、
ボランティアさんたちの働きに対しても、申し訳ない、
家に貼られた紙が緑色だったから、申し訳ない、
仕事の景気がよくなってしまって、申し訳ない、
ライフラインが早期に復旧したから、申し訳ない、
他県に避難して今頃かえってきたので、申し訳ない、
家の片付けがあっという間に終わってしまって、申し訳ない、
すぐに住むところが見つかって、申し訳ない、
いろいろお手伝いできていなくて、申し訳ない・・・。
 
いやいや、何も申し訳なくはない。
誰でも、しっかりお店で飲み食いし、
誰でも、しっかり職場で仕事をし、
誰でも、しっかり自分の住処を確保して、
誰でも、しっかり自分と家族を守るということだ。
 
 それは、とっても普通のことなのだから。



 

 

1 件のコメント:

  1. 普通ってとっても大事なことだと思います。私は福岡にいて、前震や本震の時にはびっくりしました。地元熊本ではさぞや大変だったことと思います。主人が病身なのでボランティアにも行けず、報道やこういったブログやFBなどで現地の方は大変だなあ、と思うばかりで本当に申し訳ありません。でも、皆さんは頑張って頑張って、普通の生活を取り戻そうとしておられる。たまのそんなちょっとしたお楽しみに、罪悪感なんか感じないでください。もう十分以上に苦しんでこられたのですから。普通を普通に受け入れられる時が、早く来るといいですね。

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