2016年5月10日火曜日

健軍情報52-雨のあと

 今日も朝から雨。
なんだか毎日、雨ばかりのような気がする熊本。
家の片付けに帰ってく避難者さんたちも、
どうももうひとつ気乗りしない様子です。
それでも、新しい生活の準備は、少しずつすすめられていきます。
新しい生活で必要な家財道具を買い出しに行く女性陣。
近くの店ではまだまだ家具や家庭用品など揃いませんから、クルマで遠出です。
先週の日曜日は母の日だったのに、
プレゼントを買うためのショッピングセンターや
レストランモールも激しく罹災し、当分開店の見通しはたたないそうですから、
母の日の感謝をもらいそこねたお母さんたちも多かったはず。
それでも、買い物を終えて、クルマから降りてきたときの笑顔をみれば、
久しぶりの買い物が、楽しい時間だったことは明らかです。
そんなささやかな喜びも失っていた、この3週間だったのですね。
 
室園教会に宿泊して、片付けの手伝いと
広安愛児園でのカフェ運営に出かけていく神学生たち。
この雨では、カフェも開店休業かな、と思いつつ冷やかしに出かけてみたら、
お昼ご飯のパンに併せて出すカップスープの準備に、余念がありませんでした。
スープが付くかつかないかでは、
同じ乾いたパンでも味が変わろうというものです。
 
午後、ルーテル教会の議長さんである立山牧師の訪問あり。
熊本の牧師と牧師家族の疲労の蓄積を慮ってくださいました。
自分では疲れている気はしませんが、そんなはずがないことは、
避難者さんたちも、みな同じでしょう。
少なくともわたしは、我が家のお風呂に入り、
自分の布団で寝ることが出来ますから、それだけでもありがたいことです。
 
ちなみに、議長の足許に映り込んでいるのは、避難ネコの小鉄。
避難者さんから、新しい名前までいただいてしまっています。
「じゃりン子チエ」が由来だ聞けば、避難者さんの世代も想像がつきます。
人なつこいところを見ると、飼い猫だったと思われますが、
いまは健軍教会避難所の庭ネコ。
住んでた家が、壊れてしまったのかもしれませんが、
はやく、もとの飼い主さんのところに帰れるといいよね。
行き先が定まらずに、少しあせっていた避難者さんのところに
ケアマネさんがやってきて、入所することになる施設についての
説明と契約手続きです。日々「卒業」していく方が増えていくなか
だんだん心細くなっておられたのですが、
最後はケアマネさんが頑張ってくれました。
最近涙もろい避難者さん。ほっとするあまり、ずくに涙がこぼれてきます。
この姉妹も、ようやくひっこしの準備にかかれます。
雨のあと、きれいに晴れあがるといいですね。

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